ISO39001 道路交通安全マネジメントシステム

ISO39001とは?

 

全世界における交通事故による死亡者は124万人を数え、世界保健機関(WHO)は2030年までに、健康損失における5番目に多い理由は、交通事故による傷害になると予測しています。
そのような状況の下、国連が「道路交通安全10カ年行動計画(2011~2020)」を策定するなど、道路交通安全に関する取り組みが国際的に高まってきています。

ISO39001は2012年10月、交通事故の死者や重大な負傷者を減らすことを目的に策定されました。
この規格の大きな特徴として挙げられるのが、「RTS※パフォーマンスファクター」です。
RTSパフォーマンスファクターには、組織がRTSマネジメントシステムにおいて考慮する必要のある、道路交通安全に関連した様々な要素が記述されており、組織はこれらを把握し分析することで、組織の状況に基づいた対策を行うことができるようになっています。

 

※RTS:Road Traffic Safety(道路交通安全)
章の構成、基本的な要求事項などは、今後、策改定される全てのマネジメントシステム規格に適用される「共通テキスト」が採用されています。このため、将来的にはISO14001(環境マネジメントシステム)、またはISO9001(品質マネジメントシステム)などとの統合マネジメントシステムを構築しやすくなっています。

 


ISO39001導入によって期待できる5つのメリット

 

1. 交通事故の撲滅・減少

特定したリスク及び機会にしたがって行動することで、交通事故を未然に防ぎ、組織内外の人々の安全を守ります。

2. コスト削減

事故後の対応費用や損害保険料などのコスト削減も期待できます。
一方で、浮いた時間や資源をより生産的な活動に利用できるようになります。

3. 企業イメージの向上

国際標準規格であるISO39001を導入している、とくに第三者認証を取得していることは、
利害関係者からの信頼を高めるのに役立ちます。

4. 従業員満足の向上

車両を多く扱う組織であるほど、交通安全に対し高い意識で取り組む姿勢は、
従業員に安心感と満足をもたらし、ひいては生産性の向上にもつながります。

5. 企業価値の向上

内部監査や第三者審査によって、道路交通安全における組織状況は継続的に改善されます。
さらに、CSR活動の推進にも役立ちます。

 


対象となる組織

 

業種・規模を問わず、道路交通に関連する幅広い組織で導入できます。

 

① 乗客・貨物運送に関わる組織(バス、タクシー、トラック輸送、レンタカーなど)
② 物流・営業・通勤で自動車を使用する組織(工場、倉庫、流通サービス、金融サービス業など)
③ 自動車・自動車部品の設計・製造・保守・点検に関わる組織(自動車メーカー、部品メーカー、整備工場など)
④ 輸送ニーズが発生する施設の運営に関わる組織(駐車場設計・管理会社など)
⑤ 救急救命医療の準備に関わる組織(救急医療機関、病院など)
⑥ 道路交通関連法規の制定・規制に関わる組織(国、自治体)
⑦ 道路の設計・施工・運用・保守に関わる組織(道路運営・管理会社)
NASVA(独立行政法人自動車事故対策機構)HPより

 

※運輸安全マネジメントとの違い
日本では、道路運送法による「運輸安全マネジメント」が運用されていますが、これが陸運事業者(いわゆる緑ナンバー)を対象としているのに対し、ISO39001は道路交通安全に影響を与えるすべての組織に適用可能です。